信頼される看護師を目指して ~3カ月研修② 新人看護師に必要なリスクマネジメントの視点~
看護師のインシデントは、新人だからミスをしないとか、ベテランだからミスをしないということではありません。しかし、新人看護師さんは特に、経験不足や知識不足によるミスが発生しやすいため、リスクマネジメントの研修を行う必要があります。今回も、昨年度同様、薬剤師による麻薬の管理方法とヒヤリハット事例の分析、危険予知とコミュニケーションについて学ぶことができました。
麻薬の取り扱いについては、麻薬及び向精神薬取締法に基づいた管理方法、注意すべき看護記録の記載内容を学ぶことが出来ました。また、薬剤に関する様々なヒヤリハット報告の事例を知ることにより、背景分析や適切な対策を知ることが出来たようです。なかでも、看護の現場において危険を予測して動ける能力と、正しい情報共有や報告をするための効果的なコミュニケーションについて学びを深めることが出来ていました。
また、今回の研修において私自身が嬉しかった出来事は、入職してまだ3ヶ月しか経過していない新人看護師さんが、グループで話し合った内容をしっかりと発表していたことです。今日まで、たくさんのことを経験したからこそ自信を持って発言ができているな、と感じた瞬間でした。とても喜ばしいことです。
研修後レポートからは、この研修をもとに所属部署の特徴を踏まえたリスクマネジメントがたくさん書かれてありました。「異変に気付くには、普段の何気ない会話や関わりを大切にすること」「誰がみても分かりやすい記録を書くこと」「根拠に基づいた看護をすること」など、安全な看護の実施に繋げるためのリスクマネジメントの視点を養うことが出来ていました。危険予知のグループワークなどで同期と共に協力して導き出した対策を、是非、看護の実践に活かして下さい。そして、『誰からも信頼される看護師』になれるよう、一緒に学習をしていきましょう。
人材育成・採用担当主任 小川