人工関節センター

人工膝関節に関する Q&A

Q:人工関節をしても畑仕事、又はスポーツはできますか?

A:原則として、手術後にこれまで出来ていたことは制限しなくてもいいと考えています。しかしながら、ジャンピングスポーツ系(バスケット、バレーボールなど)や格闘技、登山などは原則控えなくてはなりません。しかし、趣味の園芸や畑での労働などは可能です。また、胡坐や床拭き動作は、好んではしない方がいいと思いますが禁止ではありません。スポーツでは、ウォーキング、水中歩行、水泳、自転車、卓球、ゴルフなどは十分可能で制限していません。

Q:人工関節の耐用年数は?

A:通常20年位という言われ方をしますが、人工関節の材質や手術技術の向上で近年は長期耐用が可能となっています。しかし、あまり若い年齢で、活動性が高い場合人工関節の劣化や破損なども生じやすく注意が必要です。

Q:手術時間、輸血について教えてください?

A:手術時間は、1時間から1時間30分位です。貧血が無い人は、輸血することはまずありませんが、念の為に手術に際し輸血同意書はいただいています。

Q:手術のタイミングは?

A:痛みが続き、保存的治療(投薬、ヒアルロン酸注射、リハビリテーションなど)を行うも効果不十分な場合、膝が原因で日常生活や仕事への支障が大きい場合、痛みで気が滅入る場合などを総合して判断します。

Q:手術で期待できるものは?

A:手術は、1番に除痛で次に安定して力が入り易く歩きやすい機能的な膝を目指しています。結果的に曲がったO脚の膝もまっすぐになり、歩く姿も改善します。術後に正座できる人もいますが、基本的には和式生活での制限は残ります。

Q:手術の合併症は?

A:特に気を使うのは、感染と血栓症です。人工関節は、体内にとっては異物ですので一旦感染が起これば、治療で抜去も必要となることがあり患者さんへの負担も大きいです。また、感染原因として、糖尿病やステロイドや免疫を抑制する薬の長期内服患者さんなどは注意が必要です。他にも虫歯や歯槽膿漏で発生することもあり口腔ケアも大事です。
また、血栓症は主に下腿に生じる血栓がとんで肺などの重要な血管を閉塞して命にかかわるようなことも時として生じる事があります。

Q:入院費用はどれ位かかりますか?

A:入院期間が1ヶ月以内の場合、医療費が70歳未満の方で約10万円、70歳以上の方で約4.5万円、その他食事料等が3万円程度必要です。なお、所得や入院期間等により異なりますので、詳しくは入院担当クラークまでお問い合わせください。

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人工股関節に関する Q&A

Q:どれくらい長持ちしますか?

A:現在使用されている人工関節の耐久性は、患者さんの状態にもよりますが約20年といわれています。ただし、過度な負担や衝撃がかかるとそれよりも短い期間で取り換える手術が必要となる場合があります。
それで、あまり太り過ぎないようにするとか、激しいスポーツや重労働を避けるといったような日常生活での注意が必要です。

Q:手術時間はどれくらいでしょうか?

A:一般的には1時間半程度ですが、患者さんの関節の状態によってはそれ以上かかる場合があります。

Q:人工関節置換術にはどのような効果がありますか?

A:関節の痛みの原因となるものをすべて取りのぞくので、「痛みを取る」効果が大きいのが特徴です。
また、痛みや変形のために制限されていた関節の動きもよくなり、活動範囲が広がります。また見かけ上も、左右で足の長さが違う方も股関節の手術でそろえることができます。
イメージとして、歩くときに痛みがあるために閉じこもり気味だった方が、痛みなく歩けるようになり、旅行や買い物など生活の幅、楽しみが格段に増えますので、ほんとうに人生が変わったと言われる方もいらっしゃいます。

Q:術後のリハビリは?

A:手術方法などを工夫し、可能な限り最小の低侵襲(MIS)で行っており、術翌日には歩行訓練を開始しており、早い方は術後2週間くらいで退院されています。
人工股関節は脱臼することがありますので、脱臼するような動作をさけるような日常生活の指導を行います。
最近では、筋肉を切離せず、前方から行う手術法を導入しており、この手術を行った患者さんでは脱臼の心配がほとんどなくなりました。

Q:どういう場合に手術を受けたらよいのでしょうか?

A:患者さんによって多少違いはありますが、一般的には、関節の病気が進行して、
痛みがひどく、関節が固くなって、日常生活の動作も制限されるようになった方で、薬物療法やリハビリなどの治療法では、痛みが改善されない方です。最終的に治療法を決めるのは患者さん自身ですので、耐用年数や合併症のこともよく考えて、時間をかけてご家族や主治医の先生とよく相談して決めると良いでしょう。

Q:手術はどのような病院で受けられますか?

A:一般的な手術であれば、各地域の基幹病院で経験のある先生であれば問題ありませんが、変形が強い症例や人工関節を入れ替える手術などはかなり熟練した技術が必要となります。
また、人工関節手術を受けられる患者さんは比較的高齢の方で色々な合併症がある場合が多く、そのような合併症に対する体制が人工関節手術を安全に行うためには非常に重要です。そこで、やはり循環器内科や麻酔科などの専門医が充実した体制で手術を受けることが望ましいと思います。

Q:入院費用はどれ位かかりますか?

A:入院期間が1ヶ月以内の場合、医療費が70歳未満の方で約10万円、70歳以上の方で約4.5万円、その他食事料等が3万円程度必要です。なお、所得や入院期間等により異なりますので、詳しくは入院担当クラークまでお問い合わせください。

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