泌尿器科
現在、尿路結石、前立腺肥大症、悪性腫瘍(腎がん、前立腺がん、膀胱がん、精巣腫瘍)、副腎腫瘍および腎不全などに関連した幅広い手術を行っています。2019年に透析室が移転し、従来の血液透析より質の高い online HDF が可能となり、血液浄化療法センターと改名しました。また腎臓内科の池上先生が着任され、内科的腎疾患に対し、きめ細かな診療が可能となりました。末期腎不全に至った患者さんには社会生活にあった血液透析 or 腹膜透析(腎移植の希望があれば山口大学を紹介)を導入しています。
当科では前立腺肥大症の低侵襲手術として県下で初めて2006年よりホルミウムレーザーによる前立腺核出術(HoLEP)を導入しました。従来、開腹手術が選択されるような100g 以上の大きな前立腺肥大症例に対しても、比較的安全に施行できうるもので、有用性が高く、開放手術に替わる低侵襲手術として注目を集めています。従来手術の経尿道的前立腺切除(TURP)に比し手術時間は約1.5倍必要ですが、出血や術後の痛みが格段に少ない手術のため「HoLEPを早く受ければよかった」との声もよく耳にします。2021年の3月に120Wの高出力のレーザー装置(Lumenis Pulse 120H)に更新しましたので手術時間も短縮し早くなりました。
尿路結石の治療として、以前より低侵襲な体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を行っています。破砕困難な結石に対しては開放手術を極力回避し、ホルミウムレーザーを用いた軟性尿管鏡手術(f-TUL)を積極的に取り組んでいます。
腎尿管悪性腫瘍では、病期早期の症例で腹腔鏡手術がおこなわれるようになり、患者さんに侵襲の少ない治療を目指しています。